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映画化・ドラマ化された小説のおすすめ60選|中学生や高校生が読みやすい感動作を紹介

この記事では、映画化・ドラマ化された小説の中から、中学生や高校生でも読みやすい感動作を厳選してご紹介します。

「小説を読んでから映像化された作品を見ると、感動が何倍にもなる」とよく言われますが、私自身もそう感じた読書体験がたくさんあります。物語の背景や登場人物の心情を文字でじっくり味わうことで、映像では気づけなかった深い感動や発見に出会えることがあります。

今回は、そんな心に残るストーリーを持つ小説の中でも、映画化・ドラマ化された話題作を中心に60冊ご紹介します。青春や家族愛、友情、命の大切さなど、学生の皆さんの心にもきっと響く一冊が見つかるはずです。ぜひ、読書の世界と映像の世界をどちらも楽しんでみてください。

目次

映画化・ドラマ化されたおすすめ小説

わたしの幸せな結婚|顎木あくみ

著:顎木 あくみ, イラスト:月岡 月穂
¥614 (2025/04/01 00:42時点 | Amazon調べ)

『わたしの幸せな結婚』は、名家に生まれながらも家族から冷遇されて育った斎森美世が、冷徹と噂される軍人・久堂清霞との政略結婚をきっかけに、自らの居場所と真実の愛を見つけていく和風ファンタジーです。最初は心を閉ざしていた2人が、少しずつ信頼と優しさを育んでいく姿が繊細に描かれており、不器用ながらも温かい恋の物語に心打たれます。切なさと希望が交差する、胸を締めつけるような純愛小説です。

かがみの孤城|辻村深月

『かがみの孤城』は、不登校の中学生・こころが、ある日突然自室の鏡に吸い込まれ、不思議な城へと導かれるファンタジー小説です。そこには似た境遇を持つ7人の子どもたちが集められ、「願いを叶える鍵」を探すという使命を与えられます。彼らの交流を通して少しずつ明らかになるそれぞれの事情と、孤城に秘められた驚きの真実に心を奪われます。傷ついた心にそっと寄り添うような、優しさに満ちた感動作です。

そして、バトンは渡された|瀬尾まいこ

『そして、バトンは渡された』は、親が何度も変わり名字も何度も変わった少女・森宮優子が、血のつながりを超えて築いてきた家族との絆を描いた感動作です。自由奔放な“義母”や不器用だけど優しい“義父”との日々を通して、優子は少しずつ愛情のかたちを知っていきます。家族とは何か、生きるとはどういうことかを問いかける温かい物語で、読後には心がほっとするような優しい余韻が残ります。

流浪の月|凪良ゆう

『流浪の月』は、誘拐事件の被害者と加害者という烙印を背負った2人の再会から始まる、静かで深い人間ドラマです。世間から誤解されながらも、お互いにだけは心を許せる存在として寄り添っていく更紗と文。常識や正義とされるものに苦しめられながらも、自分たちなりの「普通」と「幸せ」を探し続ける姿が胸に迫ります。言葉にならない痛みとやさしさが交錯する、心の奥に深く残る物語です。

蜜蜂と遠雷|恩田陸

『蜜蜂と遠雷』は、世界的ピアノコンクールを舞台に、異なる背景を持つ4人の若きピアニストたちの葛藤と成長を描いた青春群像劇です。天才の再来と期待される少年・風間塵、母を亡くし音楽から離れていた元天才少女・栄伝亜夜など、それぞれが音楽に向き合う姿は胸を打ちます。恩田陸さんらしい豊かな描写と臨場感ある音楽の世界に浸れる感動作です。

コンビニ人間|村田沙耶香

『コンビニ人間』は、36歳独身の古倉恵子が、コンビニでの勤務に生きがいを感じながら「普通」に適応できない自分に葛藤する姿を描いた物語です。周囲の期待に合わせて無理に変わろうとする社会のあり方に疑問を投げかけ、現代の“生きづらさ”を鋭く描き出します。笑いと皮肉を交えつつも、自分らしく生きるとは何かを深く考えさせられる作品です。

羊と鋼の森|宮下奈都

『羊と鋼の森』は、山奥で暮らす内気な高校生・外村が、偶然出会ったピアノ調律師に魅了され、自身もその道を志すようになる物語です。静かで繊細な文章で綴られる音の世界と、成長していく外村の内面描写が印象的で、読む人の心に静かに響きます。森の匂いや音の余韻までも感じさせるような、美しく優しい成長小説です。

君の膵臓をたべたい|住野よる

『君の膵臓をたべたい』は、余命わずかな少女・山内桜良と、彼女の秘密を偶然知った地味な少年との、かけがえのない日々を描いた感動作です。死を目前にしてなお明るく生きようとする桜良の姿に、少年は次第に心を動かされていきます。涙とともに、生きることの意味を問いかける青春小説で、タイトルに込められた想いが読後に深く残ります。

世界の中心で、愛をさけぶ|片山恭一

『世界の中心で、愛をさけぶ』は、白血病に冒された恋人・亜紀を亡くした高校生・朔太郎の喪失と再生を描いた純愛小説です。淡くも強く結ばれた2人の時間は、残酷な運命の中で輝きを放ち、読者の心を深く揺さぶります。現在と過去を行き来しながら、朔太郎が再び前を向こうとする姿が静かに描かれる、切なくも美しい愛の物語です。

いま、会いにゆきます|市川拓司

『いま、会いにゆきます』は、亡くなったはずの妻・澪が、雨の季節に息子と夫の前に突然現れ、再び家族としての時間を過ごすファンタジーラブストーリーです。澪は記憶を失っており、やがて彼女には再び別れの時が訪れます。限られた時間の中で深まっていく絆が胸を打ち、生きることと愛することの意味をやさしく教えてくれる感動作です。

ハリー・ポッターと賢者の石|J.K.ローリング

『ハリー・ポッターと賢者の石』は、自分が魔法使いだと知らずに育った少年・ハリーが、ホグワーツ魔法魔術学校に入学し、初めての友情や冒険を経験するシリーズ第一作です。魔法界に潜む謎や危険と向き合いながら、ハリーは成長していきます。友情、勇気、愛といった普遍的なテーマが、ファンタジーの世界に鮮やかに息づいています。

ダ・ヴィンチ・コード|ダン・ブラウン

『ダ・ヴィンチ・コード』は、ルーヴル美術館での殺人事件を皮切りに、宗教や歴史に秘められた暗号を解き明かす謎解きサスペンスです。シンボル学者ラングドンと暗号解読の専門家ソフィーがヨーロッパを巡りながら追うのは、キリストに関する重大な秘密。スピード感ある展開と知的好奇心をくすぐる謎が読者を惹きつけて離しません。

容疑者Xの献身|東野圭吾

『容疑者Xの献身』は、天才物理学者・湯川学と、彼が唯一認める数学者・石神の対峙を描いたミステリーです。殺人事件を巡って明らかになる石神の献身的な愛と、その真実にたどり着く湯川の葛藤が交錯します。東野圭吾の代表作のひとつであり、驚きと哀しみに満ちたラストが強烈な余韻を残す、極上のヒューマンサスペンスです。

謎解きはディナーのあとで|東川篤哉

『謎解きはディナーのあとで』は、名門令嬢でありながら新米刑事として働く宝生麗子と、毒舌執事・影山によるユーモラスなミステリーです。事件解決の鍵はいつも「ディナーのあと」に影山が放つ一言。テンポの良い会話劇と軽快な推理展開が魅力で、日常の謎を軸にした読みやすい構成は、読書初心者にもおすすめの作品です。

八日目の蝉|角田光代

『八日目の蝉』は、実の母親から愛されなかった少女と、彼女を誘拐し母として育てた女性の姿を描いた、切なくも力強いヒューマンドラマです。誘拐犯である角田希和子が抱える過去と、育てられた少女・恵理菜の心の葛藤が、交差する視点で丁寧に描かれます。母性とは何か、罪とは何かを問いかけながら、読者の感情を揺さぶる名作です。

1リットルの涙|木藤亜也

『1リットルの涙』は、難病・脊髄小脳変性症を患った少女・木藤亜也が、発症から亡くなるまで綴った実話の日記をもとにした感動作です。日々失われていく身体機能の中で、前向きに生きようとする亜也の言葉は、多くの人の心に深く届きます。命の尊さ、日常のありがたさを改めて感じさせてくれる、涙なしには読めない一冊です。

イニシエーション・ラブ|乾くるみ

『イニシエーション・ラブ』は、昭和後期の静岡と東京を舞台にした男女の恋愛を描いたミステリー仕立ての恋愛小説です。一見普通のラブストーリーが、最後の一文によってすべての意味が覆される驚愕の構成で、読み終えた瞬間にもう一度読み返したくなる仕掛けが話題を呼びました。恋と記憶、視点のズレを巧みに描いた傑作です。

オレたちバブル入行組|池井戸潤

『オレたちバブル入行組』は、バブル経済真っ只中に大手銀行へ入行した新入社員たちが、理不尽な組織の中で奮闘する姿を描いた社会派エンタメ小説です。主人公・半沢直樹の「倍返し」の精神で不正と闘う姿勢が痛快で、シリーズ化・ドラマ化もされ大きな人気を博しました。ビジネスの現実と人間模様がリアルに描かれています。

悪の教典|貴志祐介

『悪の教典』は、表向きは完璧な教師だが、実は冷酷なサイコパスである蓮実聖司が引き起こす恐怖を描いた衝撃のサスペンス小説です。教育現場で徐々に狂気をあらわにしていく主人公の姿と、加速していく展開に目が離せません。人間の本性や社会の闇を鋭く描き出し、倫理観を揺さぶられる作品です。映像化でも話題になりました。

告白|湊かなえ

『告白』は、中学校で起こった悲劇的な事件をきっかけに始まる、母親の復讐劇を描いた心理サスペンスです。章ごとに語り手が変わる構成で、事件の背景と関係者たちの心理が徐々に明らかになっていきます。正義と復讐の境界が曖昧になる中、読者は善悪の本質を問われることになります。湊かなえの代表作で、強烈な読後感が残ります。

時をかける少女|筒井康隆

著:筒井 康隆, イラスト:貞本 義行
¥416 (2025/03/29 01:26時点 | Amazon調べ)

『時をかける少女』は、ある日突然タイムリープの能力を得た女子高校生・芳山和子の不思議な体験を描いた、SF青春小説の金字塔です。過去と未来を行き来する中で、大切な人との時間や、未来に対する切ない思いが描かれます。多くの世代に愛され続け、何度も映像化された作品で、「時を越える恋」の象徴的な物語となっています。

カラフル|森絵都

『カラフル』は、死んだはずの「ぼく」が、生前の罪を償うために見知らぬ少年の体を借りて再び生きるチャンスを与えられる、心温まる再生の物語です。新たな家族や友人と関わる中で、命の意味や人の弱さと向き合っていく姿が丁寧に描かれます。読む人の心に「生きることの価値」をそっと教えてくれる、優しくも深い作品です。

ゴールデンスランバー|伊坂幸太郎

『ゴールデンスランバー』は、人気歌手の暗殺容疑をかけられた青年・青柳が、濡れ衣を晴らすため逃走劇を繰り広げるサスペンス小説です。理不尽な状況の中でも希望を捨てず、信頼できる仲間との絆が光ります。伊坂幸太郎らしいユーモアとテンポの良さが随所に散りばめられ、読後には爽やかさと深い余韻が残る快作です。

君の名は。|新海誠

『君の名は。』は、東京に暮らす男子高校生・瀧と、田舎町に住む女子高校生・三葉が、夢の中で入れ替わるという不思議な体験を通して、運命的な絆を育んでいく青春ファンタジーです。時間と空間を超えたラブストーリーは、多くの人の心を打ち、映画も大ヒット。切なさと温かさが共存する、新海誠ならではの世界観が魅力です。

博士の愛した数式|小川洋子

『博士の愛した数式』は、交通事故によって記憶が80分しかもたない天才数学者と、彼を支える家政婦とその息子との交流を描いた感動作です。日々初対面のように繰り返される生活の中で、彼らの間に少しずつ芽生える信頼と絆が、静かに、そして温かく描かれていきます。数学の美しさと、人と人とのつながりの尊さが胸に染みる一冊です。

ナミヤ雑貨店の奇蹟|東野圭吾

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、廃業したはずの古い雑貨店に逃げ込んだ3人の若者が、かつて悩み相談を受けていた手紙に出会うことから始まる連作短編です。手紙を通じて過去と現在が繋がり、人々の人生が静かに変わっていきます。優しさと希望に満ちた物語は、読む人に「誰かを思うことの奇跡」を感じさせてくれる感動作です。

夜は短し歩けよ乙女|森見登美彦

『夜は短し歩けよ乙女』は、京都を舞台に、先輩男子が思いを寄せる“黒髪の乙女”を追いかけて巻き起こす一夜の騒動を描いた、ユーモアと幻想にあふれた青春ファンタジーです。個性豊かな登場人物と、不思議な出来事が次々と交錯し、森見登美彦独特の言葉遊びが魅力的。恋と青春のきらめきを、軽やかに描いた作品です。

火花|又吉直樹

『火花』は、売れない若手芸人・徳永が、型破りな先輩芸人・神谷との出会いを通じて、自らの生き方と芸に向き合っていく姿を描いた青春小説です。笑いとは何か、生きるとは何かを真摯に問いかける筆致は、芥川賞受賞にふさわしい文学性に満ちています。芸人という世界を舞台にしながらも、普遍的な人間の悩みと成長が描かれています。

祈りの幕が下りる時|東野圭吾

『祈りの幕が下りる時』は、加賀恭一郎シリーズの完結編となるミステリーで、東京で起こった殺人事件を追う中で、加賀の過去や母親との関係が明らかになっていきます。事件の謎解きと並行して描かれる親子の絆が心に沁み、冷静でありながらも人間味あふれる加賀の姿に感情を揺さぶられます。静かで深い余韻が残る一冊です。

リアル鬼ごっこ|山田悠介

『リアル鬼ごっこ』は、“佐藤”という名字を持つ者が政府の陰謀によって次々と命を狙われるという衝撃的な設定のサバイバル小説です。現実離れした世界観とスピード感のある展開で、若年層を中心に話題を呼びました。映像化によってさらに多くの人に知られるようになった作品で、ホラーやスリラーの入門編としても人気があります。

ビブリア古書堂の事件手|三上延

『ビブリア古書堂の事件手帖』は、鎌倉の古書店を舞台に、美しい女性店主・栞子と彼女の助手が、古書にまつわる謎を次々と解き明かしていくミステリ連作シリーズです。謎解きの鍵となる古書の魅力が随所に描かれ、本好きにはたまらない要素が満載。静かで知的な世界観と、ゆるやかに育まれる人間関係が心地よい人気作品です。

空飛ぶタイヤ|池井戸潤

『空飛ぶタイヤ』は、大手自動車メーカーのリコール隠しに立ち向かう、中小運送会社の社長・赤松の姿を描いた社会派小説です。実際の事件をモチーフにしながら、不正と闘う企業人たちの正義と葛藤をリアルに描き出します。スリリングな展開とともに、人間の誠実さや希望が胸に迫る、池井戸潤らしい骨太なドラマです。

重力ピエロ|伊坂幸太郎

『重力ピエロ』は、仙台に住む兄・春と弟・泉水が、街で起こる連続放火事件と、家族の過去にまつわる謎を追っていくヒューマンミステリーです。家族の愛と痛み、命の重みをテーマに、重くもあたたかい語り口で綴られています。伊坂幸太郎らしいユーモアと哲学的な問いかけが光る、心を深く揺さぶる作品です。

冷たい校舎の時は止まる|辻村深月

『冷たい校舎の時は止まる』は、ある日突然、雪に閉ざされた校舎に閉じ込められた8人の高校生たちが、自分たちの記憶や存在に疑問を抱きながら過ごす物語です。誰かの名前が思い出せないという違和感から、次第に浮かび上がる衝撃の真実。ミステリーでありながら、心の傷や人とのつながりに迫る青春群像劇としても秀逸です。

ソロモンの偽証|宮部みゆき

『ソロモンの偽証』は、ある中学校で起きた生徒の転落死事件をきっかけに、真相を追い求める同級生たちが自ら校内裁判を開くという、重厚なミステリー作品です。中学生たちが大人顔負けの覚悟で真実に向き合う姿が描かれ、命や正義、信じることの意味を深く問いかけてきます。緻密な構成と迫力ある展開に圧倒される傑作です。

クローバー|島本理生

『クローバー』は、恋愛に不器用なOL・鈴木沙耶と、冷静沈着で無口な上司・柘植との、不器用ながらも温かい恋の過程を描いた大人のラブストーリーです。すれ違いや誤解を乗り越えながら、少しずつ距離を縮めていく2人のやりとりが、丁寧に描かれています。少女漫画原作ながら、社会人にも共感を呼ぶ等身大の恋愛が魅力です。

高校デビュー|倉本由布

『高校デビュー』は、中学時代は部活一筋だった女子高生・長嶋晴菜が、「高校では恋をする!」と決意し、イケメンの先輩・ヨウを恋愛コーチに迎える青春ラブコメです。不器用ながらも真っ直ぐな晴菜の行動と、徐々に変化していくヨウの気持ちが微笑ましく描かれ、笑ってキュンとして元気がもらえる爽やかな作品です。

阪急電車|有川浩

『阪急電車』は、兵庫県を走るローカル線・阪急今津線を舞台に、各駅で出会う人々の小さなドラマを描いた連作短編です。乗客たちのすれ違いや偶然の出会いがやさしくつながっていき、誰かの一言や行動が人生に変化をもたらす様子が描かれます。有川浩らしい温もりある語り口で、読後には心がほっこりと温かくなる物語です。

風が強く吹いている|三浦しをん

『風が強く吹いている』は、大学の寮に集まった個性豊かなメンバーたちが、経験も実力もない中で、箱根駅伝出場を目指す青春小説です。かつて天才ランナーだった主人公・ハイジの情熱と、走ることの意味を見出していく仲間たちの成長が胸を打ちます。努力と絆、夢に向かう姿勢に心を揺さぶられる、熱いスポーツドラマです。

舟を編む|三浦しをん

『舟を編む』は、言葉の海を旅する辞書編集者たちの静かで熱い日々を描いた、ユニークなヒューマンドラマです。言葉に真摯に向き合う主人公・馬締光也のひたむきさと、仲間との絆、そして恋愛模様まで丁寧に描かれ、静かな感動が心に残ります。「言葉とは何か」という根源的な問いを、美しい文章で掘り下げる名作です。

きらきらひかる|江國香織

『きらきらひかる』は、アルコール依存症の女性・笑子と、ゲイの夫・睦月との仮面夫婦生活を軸に、登場人物たちの繊細な心の揺れを描いた大人の恋愛小説です。不器用な愛のかたち、誰かを必要とする気持ち、孤独や希望が絡み合い、切なくも温かな読後感を与えてくれます。江國香織らしい透明感のある文章が心に響きます。

冷静と情熱のあいだ|江國香織

『冷静と情熱のあいだ』は、フィレンツェを舞台に、過去に別れた恋人を想い続ける男女が10年の時を経て再び交差する、ロマンティックなラブストーリーです。辻仁成と江國香織、男女二人の視点から描かれることで、互いの思いのすれ違いや情熱の揺れがよりリアルに感じられます。美しい街並みとともに、愛の余韻に浸れる作品です。

白夜行|東野圭吾

『白夜行』は、ある殺人事件をきっかけに、少年と少女の運命が交差しながら、それぞれの人生を歩んでいく壮大なミステリー小説です。事件後、直接関わることのない2人が、影で互いを支えながらも決して交わらない姿に、深い哀しみと人間の業が浮かび上がります。東野圭吾の代表作として、圧倒的な完成度を誇る名作です。

嫌われ松子の一生|山田宗樹

『嫌われ松子の一生』は、教師としてまじめに働いていた松子が、ひとつの過ちから転落し、波乱の人生を送ることになる女性の一生を描いた衝撃作です。何度も裏切られ、それでも誰かに愛されたいと願い続けた彼女の生き様は痛々しくも美しく、読む者の心に強く訴えかけます。華やかで悲しい、唯一無二の人生物語です。

青の炎|貴志祐介

『青の炎』は、家庭内暴力を繰り返す義父から母と妹を守るために、高校生の主人公・秀一が完全犯罪を計画するサスペンス小説です。正義と罪のはざまで揺れる少年の心理がリアルに描かれ、読者はその苦悩と選択に深く引き込まれます。哀しくも美しい青春の終焉と、壊れてしまった日常への切実な願いが胸に刺さる衝撃作です。

パーフェクトワール|有沢ゆう希

『パーフェクトワールド』は、事故で車椅子生活となった建築士・樹と、高校時代の同級生・つぐみの再会をきっかけに描かれる、大人のラブストーリーです。障がいがもたらす現実と向き合いながら、それでも惹かれ合う2人の姿は切なくも前向きで、恋愛の本質を深く問いかけます。感動と優しさがあふれる、心を打つ純愛物語です。

君は月夜に光り輝く|佐野徹夜

『君は月夜に光り輝く』は、不治の病“発光病”を患い、夜になると体が光る少女・まみずと、彼女の“代行体験”を引き受けたクラスメイト・卓也の交流を描いた青春小説です。死を目前にした少女と、生きる意味を見出せずにいた少年が出会い、それぞれの人生に輝きを取り戻していく過程が、静かで美しい筆致で描かれます。

君が落とした青空|櫻いいよ

『君が落とした青空』は、高校生の実結と彼氏の修弥がタイムループを通して、すれ違っていた気持ちや想いを見つめ直していく青春ラブストーリーです。突然事故に遭う修弥を救うため、同じ日を繰り返す実結の奮闘と、繰り返しの中で気づいていく本当の愛が胸を打ちます。切なくも温かい、“もう一度会いたい”気持ちに寄り添う物語です。

午前0時、キスしに来てよ|みきもと凜

『午前0時、キスしに来てよ』は、地味な女子高生・日奈々と国民的スター・綾瀬楓との秘密の恋を描いた、芸能人×一般人の王道シンデレラストーリーです。現実離れした設定ながらも、ピュアで一途な2人の恋が丁寧に描かれ、胸キュン要素満載。夢のような恋に憧れる読者にぴったりの、甘くて切ないラブストーリーです。

ちはやふる|有沢ゆう希

『ちはやふる』は、百人一首を競技として競う“競技かるた”に魅せられた少女・綾瀬千早が、仲間とともに全国を目指して奮闘する青春スポーツ漫画原作の小説です。かるたという伝統文化を通して描かれる努力、友情、恋愛の要素が絶妙に絡み合い、熱く感動的な物語が展開されます。競技の魅力と青春の輝きが詰まった一作です。

君に届け|下川香苗

『君に届け』は、見た目のせいで“貞子”と呼ばれる内気な少女・爽子が、クラスの人気者・風早の優しさをきっかけに少しずつ変わっていく姿を描いた、純粋でまっすぐなラブストーリーです。友情や初恋のときめき、すれ違いの切なさなどが丁寧に描かれ、誰もが共感できる青春のエッセンスが詰まっています。心が温まる感動作です。

アオハライド|咲坂伊緒

『アオハライド』は、中学時代に両想いだったものの、離れ離れになってしまった双葉と洸が、高校で再会し、再び惹かれ合っていく姿を描いた青春恋愛小説です。過去の誤解や心の傷を乗り越えながら、少しずつ距離を縮めていく2人の姿が胸を打ちます。初恋のもどかしさと、再会の奇跡を描いた、切なくも前向きなラブストーリーです。

orange|高野苺

『orange』は、高校2年生の菜穂のもとに、10年後の自分から「後悔を避けるための手紙」が届くことから始まる、切なく温かな青春SFラブストーリーです。未来で亡くなってしまう転校生・翔を救うため、仲間たちとともに行動していく菜穂の姿が描かれます。友情と恋愛、そして未来を変える勇気が交錯する感動作です。

ミステリと言う勿れ|豊田美加

著:豊田美加, 著:田村由美, 著:相沢友子
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『ミステリと言う勿れ』は、カレー好きで知識豊富な大学生・久能整が、警察の取り調べ中に巻き込まれる殺人事件を皮切りに、次々と謎を解き明かしていく会話劇型ミステリーです。整の独特な価値観や思考が、事件だけでなく人の心の奥にも切り込んでいきます。哲学的で優しいまなざしに満ちた、新感覚のヒューマンミステリーです。

ラストレター|岩井俊二

『ラストレター』は、亡くなった姉の代わりに同窓会へ出席した主人公・裕里が、かつての初恋の人と文通を通じて再び心を通わせていく切ない恋愛物語です。手紙というアナログな手段だからこそ伝わる想い、過去と現在が交錯する中で明らかになる秘密が、静かな感動を呼びます。岩井俊二ならではの透明感あふれる純愛作品です。

ステップ|重松清

『ステップ』は、妻を亡くした30代の父親が、幼い娘を男手ひとつで育てながら、父として、そしてひとりの人間として少しずつ成長していく姿を描いたヒューマンドラマです。日々の小さな苦労や喜びを丁寧に描き、家族の再生と絆の大切さを静かに伝えてくれます。共感と優しさに満ちた、涙と笑顔があふれる一冊です。

ツナグ|辻村深月

『ツナグ』は、死者と再会できる“使者(ツナグ)”を通して、一度だけ死者と話せるという不思議な体験を描いた連作短編集です。恋人、親子、友人といったさまざまな関係性が、再会を通じて癒されていく過程が心を打ちます。別れの切なさと再会の奇跡、生きることへの希望を与えてくれる、心に染みる作品です。

春待つ僕ら|小島環

著:小島環, 著:あなしん, その他:おかざきさとこ
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『春待つ僕ら』は、人付き合いが苦手な女子高生・美月が、学校のバスケ部の4人の男子たちと関わることで少しずつ心を開いていく青春恋愛ストーリーです。友情と恋愛の間で揺れる気持ちや、仲間との絆が丁寧に描かれ、爽やかで優しい物語が広がります。前向きに変わっていく主人公の姿が読者の背中をそっと押してくれる作品です。

坂道のアポロン|豊田美加

著:豊田美加, 著:小玉ユキ, 著:高橋泉
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『坂道のアポロン』は、転校生の薫と、不良だが音楽に情熱を持つ千太郎がジャズを通して友情を深めていく、1960年代の長崎を舞台にした青春音楽小説です。不器用ながらも真っすぐな2人の関係と、音楽が生む奇跡のような時間が胸を打ちます。音楽と青春が融合した、懐かしくも新しい感動作です。

虹色デイズ|水野美波

『虹色デイズ』は、高校生男子4人の友情と恋を中心に描かれた青春群像劇です。それぞれタイプの違う主人公たちが、恋や進路、友情に悩みながらも成長していく様子が丁寧に描かれています。男子高校生視点から見た青春が新鮮で、明るくポジティブな空気感が魅力。読後には笑顔になれる、爽やかな青春ストーリーです。

まとめ

この記事では、映画化・ドラマ化された小説の中から、中学生や高校生でも読みやすい感動作をご紹介しました。どの作品も映像化されて話題になった名作ばかりで、物語の世界に入りやすく、読書が苦手な方でも楽しみやすいものばかりです。

映画やドラマで見た作品の原作を読むことで、登場人物の心情や背景をより深く味わうことができ、感動がさらに膨らみます。まずは自分の興味のあるジャンルや好きな俳優が出演している作品などから手に取ってみるのもおすすめです。

ぜひ、小説の世界と映像の世界の両方を楽しんで、読書の魅力を感じてみてください!

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